ポプラ社ノンフィクション(36)
マンボウは上を向いてねむるのか
マンボウ博士の水族館レポート
大きな体とふしぎなひれをもつ魚・マンボウを追う研究者が、水族館で研究開始! マンボウの魅力いっぱいのノンフィクション。
発売年月 |
2019年10月 |
ISBN |
978-4-591-16351-1 |
判型 |
四六判 |
サイズ |
195mm x 135mm |
ページ数 |
206ページ |
主な対象年齢・学年 |
小3
小4
小5
小6
中学
高校
一般
|
本の種類 |
児童向け単行本
|
ジャンル |
ノンフィクション
|
教科 |
理科
|
定価 |
1,540円(本体1,400円) |
「好きな事をひたむきに突き詰めていく楽しさは RPGの冒険の旅に似ている!
澤井さんのマンボウ愛と情熱で彩られた美しい一冊であり、まさに生きた証。」
――中川翔子さん(歌手・タレント)
著者、澤井悦郎さんは、勤めのかたわら在野でマンボウの研究を続ける研究者です。
2017年には、マンボウのなかま(マンボウ属)は世界に少なくとも3種いること、それぞれの種名と学名を海外の研究者とともに確定し、マンボウ研究を大きく前進させました。そのうちの2種、ウシマンボウとカクレマンボウの名付け親でもあります。
そんな「マンボウ博士」こと澤井さんが、次の研究の舞台として目を付けたのが水族館でした。
この本『マンボウは上を向いてねむるのか』は、澤井さんの業績の中でも最新の成果であるカクレマンボウの発見から、在野の研究者として研究を続ける日々の喜びと苦しみ、またマンボウの生活を知りたいあまり、水族館での不眠不休の24時間観察(!)にいたる日々を、最新のマンボウ情報とともにつづったノンフィクションです。
小学校中学年以上の子どもたちに向けた本ですが、「手加減はしません」と本文にあるとおり、マンボウの知識についても研究者の生活についても、惜しみなく公開しています。生きものを研究すること、水族館という場で生きものを飼いつづけることについて、楽しみながら目を開かせてくれる本です。
■目次
はじめに
第1章 わたしがマンボウ博士になるまで
第2章 カクレマンボウを公表せよ
第3章 マンボウ属は3種いる
第4章 水族館は「生きた博物館」
第5章 マンボウ飼いたいんですけど
第6章 水族館で、新しいマンボウ研究が始まった
第7章 マンボウは上を向いてねむるのか
おわりに
あとがき
スペシャルサンクス
参考文献(一部)
■クレジット
カバー・本文イラストレーション 竜宮ツカサ
マンボウイラストレーション 澤井悦郎
装丁 楢原直子(ポプラ社デザイン室)
■参考文献(完全版)
書籍には載せきれなかった、制作にあたって参考にした文献のリスト(参考文献)の完全版をご覧いただけます。下記からダウンロードください(PDF形式)。
■正誤表
刊行後に誤りが判明した箇所がありました。お詫びして訂正いたします。
正誤表(2021年6月更新)はこちら>>>
- 澤井悦郎 (サワイエツロウ)
- 1985年生まれ。農学博士。幼いころからマンボウの魅力にとりつかれ、広島大学で研究を始める。ウシマンボウとカクレマンボウの名付け親。現在は分類学、生態学、民俗学などさまざまな視点からマンボウを研究中。サークル「マンボウなんでも博物館」で創作活動も行い、イベントに積極的に参加している。著書に『マンボウのひみつ』(岩波ジュニア新書)があり、本書は2冊目の著書となる。ほかに共著『黒潮の魚たち』(東海大学出版会)などがある。
2013年岩手県三陸海域研究論文(学生の部)岩手県知事賞受賞。論文ナビ主催2018年研究アウトリーチ大賞受賞。2019年度日本魚類学会論文賞受賞。テレビ番組「タモリ倶楽部」「探偵!ナイトスクープ」にマンボウの専門家として出演など。ギネス世界記録が認定する「世界最重量硬骨魚」の種を、マンボウからウシマンボウに更新させた。
ツイッターアカウント @manboumuseum
本の制作中、アクアワールド茨城県大洗水族館、八景島シーパラダイスの両館で"マンボウ"を見ました。マジ大きいです。そして、生半可な覚悟では掘りつくせないいろいろな面があります。でも究極には、数限りないほかの生きものと同等に、普通の生きものです。澤井先生の視点を借りることで、その普通さの奥深さの一端に触れられたことを本当にありがたく思います。そしてこんなに普通ですごい生きものをふらっと見に来られる水族館最高!!! です。