第11回ポプラ社小説新人賞は、1251通のご応募をいただきました。
一次選考では、97篇を通過とし、二次選考では35作品に絞り込みました。
そして三次選考を経て最終候補11作品を決定、下記の作品が新人賞の受賞となりました。
第11回ポプラ社小説新人賞には、1251作のご応募をいただきました。
一次選考では97作、二次選考では35作が選ばれました。
その後三次選考を経て最終候補作として下記の11作品を選出しました。
今回の最終候補作には、バラエティに富んだ、魅力のある作品が揃いました。選考会には11名の選考委員が臨み、作品についてさまざまな意見を交わしました。
その中で、身を寄せ合いながらつつましく暮らす主人公たちの様子を温かなまなざしで描き出した『つぎはぐ△』は、世界観の独自性や彼らの歪な関係が徐々に明かされていく構成の妙、秀逸なキャラクター造形などが選考委員に高く評価され、新人賞の受賞となりました。
余命宣告を受けた女子高生と冴えない男子高校生の奇妙な友情を描いた『とべない花を手向けて』は、リアリティにやや脆弱さが感じられるものの、時代感情と正面から向き合っている点が評価され、特別賞の受賞となりました。
コミュニケーションに難を抱える兄の姿を、小学五年生の弟の視点から描いた『踊動』は、物語にやや起伏の弱い点が惜しまれるものの、奥行きのあるテーマ、オリジナリティに溢れた会話文などが評価され、特別賞の受賞となりました。
静岡県清水の夏の風物詩である「かっぽれ」を恰好よく踊るための部活「かっぽれ部」に入部した高校生たちの奮闘を描いた『踊れ、かっぽれ』は、全国的には知名度が高いとはいえない「かっぽれ」の魅力を十分に読者に伝えきれていない面があるものの、文章のテンポの良さや、個性豊かなキャラクターを描き分けられる筆力が評価され、奨励賞の受賞となりました。
平安の世で起こる怪異事件を、人の良い武士と凄腕の呪術師が解決していく『呪われ少将の交遊録』は、時代背景の書き込みに弱さがある点などが指摘されたものの、作品全体の完成度の高さが評価され、奨励賞の受賞となりました。
幼少期からのライバルである二人のピアニストの「理想の音」をめぐる物語である『カンパネラの音は聴こえるか』は、ストーリー展開に抑揚を欠く点があるものの、音に対する表現の独自性などが評価され、奨励賞の受賞となりました。
ふとした偶然から文通を始めた作家と人気アイドルの交流をコミカルに描いた『ただキミに好きって言いたいだけなんだ』は、物語の構成にやや難があるものの、読み手を引きつける文章の魅力が評価され、奨励賞の受賞となりました。
大正の世を背景に、ある歌劇団のトップに就いた女性の活躍を描く『元始、女学生は太陽であつた。』は、大正当時のリベラルな雰囲気と多様な性のありかたという現代的なテーマがうまく織り合わされた完成度の高い作品と評価され、ピュアフル部門賞の受賞となりました。
詳しくは、各作品の講評をご覧ください。
同時に第12回ポプラ社小説新人賞の募集を開始いたします。
新しい才能に出会えることを期待し、みなさまのご応募をお待ちしております。
第11回ポプラ社小説新人賞 1次・2次選考通過作品発表
第11回ポプラ社小説新人賞は、1251通のご応募をいただき、下記の97篇が1次選考を、うち35篇が2次選考を通過いたしました。
タイトル名 | 著者名 | 2次選考通過 | |
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わたし、カラフル | 森美樹 | ||
イシュタムに会うのはまた今度 | もとした影 | ||
赤い明日が透明に染まるとき | 白坂 小実 | ● | |
躍動 | 葉柳 いち | ● | |
二人の之助 | 河村 龍秀 | ||
雲上の閃光剣 | 康予 良介 | ||
超・新・星 | 逆立 ヤスミ | ||
ロゴメイクアラモード | 皆月 玻璃 | ● | |
インディーズアイドルプロデュース | 小島 深夜 | ● | |
独立国家カナガワ | 田中ヒロマサ | ● | |
アーク第三ビルヂング | 黒澤 伊織 | ● | |
元始、女学生は太陽であつた。 | 皆月 玻璃 | ● | |
つぎはぐ△ | 菰野 江名 | ● | |
二度目の春を迎えたら | 星 雪花 | ● | |
宣伝部制作課コピーライターを命ず! | 山本 敬史 | ||
その眼球、入れ替えます | 刀綱 一實 | ||
サプレッション・バレーボール | 四国 ユキ | ||
ヒント屋 | 富永ななえ | ● | |
心象F | 松田 伸也 | ||
時代考証人 | 鷹島 ミズキ | ||
高崎駅にほど近く | 相葉 ライカ | ||
グレー燦々 | 南 ユウ | ||
秀長物語 | 郡山 一太 | ● | |
クイーンズオブザロード | 天水 覚理 | ● | |
ワキガ用心棒 | 結城 務 | ||
そらまめさん | 片岡 真 | ● | |
ヴェルディグリの探偵たち | 高久 來夢 | ||
踊れ、かっぽれ | 実石 サエコ | ● | |
翼はいらない | 石本 直 | ||
花の姿と、実の味と | 森明日香 | ||
消えない | 青木りさ子 | ● | |
澄んだ空と呼吸のできない朝 | 久保薗 美鈴 | ||
横浜ドール | 秋瀬 奏子 | ||
Cross Road | 永坂 哲 | ||
ひとでなしを待っている | 亀井積 | ||
ヤングケアラー サキ! | 沼乃 カッパ子 | ||
あと何日、家族でいられますか | 篠城 暁 | ||
真夜中に見せる別の顔 | 愛川 横名 | ||
源さん、お帰り | 真田 しょうこ | ||
命の枝道 | 小林・A・雅治 | ||
カンパネラの音は聴こえるか | 松本 あずさ | ● | |
支配種の帰還 | 和田一志 | ||
追憶のM | 北 紗ゆる | ||
未来からのボランティア | 宮原 和也 | ||
清濁邁往 | 大河 みつる | ||
ただキミに好きって言いたいだけなんだ | 坂栗 蘭 | ● | |
羽つらぬ鳥のちぎり | 青梨 記々 | ||
草青む | 天澤 圭 | ● | |
イマジナリースパイ | 七七四 | ||
夢と現 | 十嶋縁 | ||
ペンギン・カウンセラー アンドリューの事件簿 | 北 龍二 | ||
深く潜ったままでいい? | 遠藤 遺書 | ||
ムンチ | 山本 倫 | ||
おりん木ぼっこ | 秋保山人 | ||
地獄の手前で花嫁修業⁉ | 有本 慈 | ||
ローイのめくるめく日常 | ゆめ 実 | ||
あいのあいはあい | 岡目 引子 | ||
6・5秒のラブレター | 青山トーゴ | ||
桜からはじまる遊戯 | 三月堂 弥生 | ||
この夏の白い花 | 杉田 ユタカ | ||
呪われ少将の交遊録 | 相田 美紅 | ● | |
ちいさな神様 | 今村 野菊 | ||
hill-hill | 德田 五月 | ||
夏の罪 | 藍澤 李色 | ||
鈴木先生がいた学校 | 佐々木 優果 | ||
はるかな日々 | 葉風 景 | ● | |
仮面茶会 | 山根 みほ | ||
乙女たちの昼休み | 睦月 ネロ | ||
虹の彼方であなたは笑う | 志賀マイラ | ||
りんと辞書と百億光年 | 深海こう | ||
魔法使いヤクザ | 野原 耳子 | ● | |
つゝがなく | 橘 いずみ | ||
待宵町週末文庫 | 重政 有 | ● | |
春が来る | 夕桐 | ||
みそのドミソものがたり~タンバーニュ高原ナンターニャ | 光坂 みふ | ||
むがしゃら | 島野 大 | ||
ラバーズ・アイ | 田上 ゆき音 | ● | |
優しい世界 | 平田 菜生 | ||
妖怪ホテルと厄年奥様 | 天原カナ | ||
のぶちゃんのカレーパン | 村山 涼音 | ||
♮(ナチュラル) | 濱屋 らわ | ● | |
Chickensfly | 花江 文 | ● | |
おにぎり | 奥村 真帆 | ● | |
チャイナタウン探偵事務所 | 遊馬 卯一郎 | ||
三と三 | 後藤敏彦 | ||
魔法少女のハローワーク | 江戸川 雷兎 | ● | |
ねむれぬ時は君に | よいの みかづき | ● | |
小さい(ちっさい)女神に何を願うか | y・n | ||
死神は、そのアイを嗤う | 初月 円香 | ● | |
星と願うよ | 広山 しず | ● | |
とべない花を手向けて | 原竜一 | ● | |
罪名および罰条 | 6700 | ● | |
巡礼、再び | 姫榊 ソヨ子 | ||
くらげと描く海 | 早川 羽海 | ● | |
午後四時の永遠 | 上甲大 | ||
僕らはお城に入れない | 緒川 智子 | ● | |
美術市場と四人の使者 | 服部 寛 | ● |
第11回ポプラ社小説新人賞 作品募集
あなたの〝面白い〟を届けてください。
ポプラ社小説新人賞は今年で第11回を迎えます。
前身のポプラ社小説大賞を含めると、『食堂かたつむり』の小川糸さん、『四十九日のレシピ』の伊吹有喜さん、『ビオレタ』の寺地はるなさん、『日乃出が走る』の中島久枝さん、『跡を消す』の前川ほまれさんなど、数々の人気作家の方々がデビューされてきました。
以前より続く、弊社の新人賞の特徴は、編集部にて審査を行うということです。
一人の読者として、純粋に〝面白い〟と思い、一人の編集者として、最高の一作をともに作り上げたい、と願う作品を選びます。
皆さんが誰かに届けたい〝面白さ〟が凝縮された作品を、編集部一同心よりお待ちしております。
対象 | エンターテインメント小説を求めます。ジャンルは問いません。 日本語で書かれた自作の未発表作品に限ります。 |
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原稿枚数 | 400字詰め原稿用紙換算200枚~500枚。 手書き原稿は不可とします。 ワープロ、パソコンなどで、A4判の用紙を横置きにし、1枚あたり40字×35行にて縦書きで印字、または設定してください。また、必ず通し番号を入れてください。 |
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フォーマット | 【郵送の場合】 1枚目にタイトル、氏名または筆名(フリガナ)、400字詰め原稿用紙換算枚数をお書きください。 2枚目以降に内容紹介(原稿用紙1-2枚程度)を書き、本文の前に添付してください。 別紙にタイトル、氏名(フリガナ)、筆名(フリガナ)、性別、職業、年齢、略歴、郵便番号、住所、電話番号、メールアドレス、この賞を何で知ったか、を必ず明記し、作品と一緒に綴じず、同封してください。 ※原稿は紐でとじずにダブルクリップでとめて下さい。 |
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【ウェブの場合】 応募リンク先の指示通りに入力してください。 |
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選考 | 編集部にて審査 | |||||||||||||||||
賞 |
また、作品に応じて「部門賞」を贈呈する可能性があります。
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締め切り | 2021年6月30日(紙の締め切りは当日消印有効、ウェブの締め切りは30日の23時59分まで) 今年の募集は終了しました。 |
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発表 | 2021年12月下旬ごろ予定(ポプラ社ホームページにて) | |||||||||||||||||
諸権利ほか | 入賞作品の出版権及び二次(的)利用の諸権利は弊社に帰属します。出版の際には規定の印税が支払われます。 | |||||||||||||||||
注意点 | 応募原稿はいかなる場合にも返却しません。 必ずコピーをお取りください。 他の文学賞との二重投稿は失格とします。 審査に関するお問い合わせには一切応じられません。 |
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応募先 | 【紙の場合】 〒102-8519 東京都千代田区麹町4−2−6 住友不動産麹町ファーストビル9階 ポプラ社内「ポプラ社小説新人賞事務局」 |
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【ウェブの場合】 第11回ポプラ社小説新人賞 WEB応募 |
※応募された方の個人情報は適正に管理し、本小説新人賞以外の目的に利用することはありません。