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ポプラ社小説新人賞

第5回

受賞作品

第5回ポプラ社小説新人賞

第5回ポプラ社小説新人賞は、627通のご応募をいただきました。
一次選考では23篇、二次選考では14篇が選ばれました。
そして三次選考を経て、最終候補5篇を決定し、下記の作品が奨励賞の受賞となりました。

受賞作(奨励賞)
『城砦歌』佐野香織

最終選考作品

  • 『サル部の女子!』田中ヒロマサ
  • 『城砦歌』佐野香織
  • 『風に羽ばたく』永野牧
  • 『小舟のごとく』浜田美鈴
  • 『風濤』城納千春

講評

全体講評

第5回ポプラ社小説新人賞には、627作のご応募をいただきました。
一次選考では23篇、二次選考では14作品が選ばれました。
その後三次選考を経て最終候補作として下記の5作品を決定しました。

今回の最終候補作には、歴史小説が多く揃いました。選考会には弊社社長の奥村を選考委員長とした計12名の選考担当者が臨み、作品についてさまざまな意見を交わしました。残念ながら新人賞に至る作品はありませんでしたが、書き手としての今後が期待される作品として『城砦歌』が奨励賞受賞となりました。
詳しくは、各作品の講評をご覧ください。

同時に第6回ポプラ社小説新人賞の募集を開始いたします。 新しい才能に出会えることを期待し、みなさまのご応募をお待ちしております。

  • ポプラ社小説新人賞事務局
  • 吉田元子
  • 2015年12月21日

最終候補作品講評

奨励賞『城砦歌』佐野香織
1980年代の九龍城を舞台に、城砦を牛耳るマフィアの頭領の息子であるコッコと、場内の幼稚園で働く少年ユン、彼の幼馴染の少女・ジナを中心に、解体が囁かれる城砦を巡って繰り広げられる青春群像劇。九龍城内部の情景描写が非常にリアルで、街の匂いや、猥雑な雰囲気、そこに暮らす人々の息遣いが感じられる。史実からモチーフを選びつつも、濃密な世界を作り上げることに成功しており、筆力の高さがうかがえた。
物語の展開には新味が薄く、登場人物の造形にも物足りなさは残ったものの、今後への期待を込めて、奨励賞の受賞となった。
『サル部の女子!』田中ヒロマサ
中学時代にバスケで全中MVPを獲得したものの、ケガでバスケを断念。新設高校に進んだ夢芽はクラスメイトの茜から強引にフットサル部にスカウトされる。始めはしぶしぶだった夢芽は、それぞれの事情を抱えるワケアリの部員達と触れ合いながら、試合を通して絆を育み、フットサルにのめりこんでいく……。 弱小スポーツ部が部員を集めて強くなるという展開は王道であり、それぞれのキャラクターも個性付けられていて、ラノベ的スポーツ小説の枠組みに作り上げてられていた。しかし一方で、キャラクターや物語構造が「設定」されただけに留まっているという意見も多く、受賞には至らなかった。
『風に羽ばたく』永野牧
明治41年、東京。画塾に通い始めた男爵家の娘・八重子は絵の才を見せる。しかし当時の華族の娘は女学校を卒業したら親の決めた相手と結婚するのが常であり、結婚が決まっても内緒で絵を続けていた八重子は父親の怒りを買い、画塾をやめさせられる。絶望した八重子は幼馴染の拓真と駆け落ちをしようとするが、拓真は来ず……。 文章は読みやすく、物語としても綺麗にまとまっており、少女小説の王道物語。明治末期の時代描写やキャラクターの書き分けなどは丁寧ではあるが、全体的に書き込みが浅く、主人公の魅力などが感じにくいという声が上がり、受賞には至らなかった。
『小舟のごとく』浜田美鈴
1940年代、韓国・ソウルで、総督府につとめる日本人一家の下女となった女性・スジョンの激動の半生を、現在と過去の二つの時間軸で描いた作品。
下女として5歳年上のお嬢様のお世話をすることになったスジョンは、奔放なお嬢様に振り回されながら、日々を送っていた。しかし日本の敗戦により、生活は一変。パラダイムが反転する混乱の中で、お嬢様を支えながら生き抜いていこうとするが――。
シンプルで無駄のない文章で、真に迫る描写が重ねられ、その切実さにすぐに惹き込まれる。
物語が「誰かに読まれる必然性」を放っているような力強さを感じた。
後半、いよいよここから、とドラマを期待させるのだが、物語が非常にあっけなく閉じてしまう。他の人に書けない作品に挑戦できる書き手なのではとの声もあったが、描く題材と作品の分量のバランスがまだ取りきれていないことから受賞には至らなかった。
『風濤』城納千春
戦国時代の風疾郡という地での家督をめぐるドラマを描いた作品。民を思いやる心がない主君・春頼を打とうとした若い武士・甚三郎が、人望ある青年奉行・重興たちの機転で救われる第一部。主君の無能ぶりをいさめようとした重興が、謀反の疑いで、春頼から攻め込まれようとする第二部の二部構成になっている。
無名の武士達が、それぞれの思惑や誇りを持って生きる姿が描かれ、次々と起こるドラマと、人々の思いの交錯などにテンポ良く読み進めることができた。
一方で、形として王道の時代小説をなぞっているが、この作者ならではの魅力や着眼点という点で新しさを感じることができなかった。また、文章的なクセの強さを指摘する声も多く、受賞には至らなかった。

選考経過

1次・2次選考経過

第5回ポプラ社小説新人賞 一次・二次選考通過作品発表
第5回ポプラ社小説新人賞は、627通のご応募をいただき、下記の23篇が1次選考を、うち14篇が2次選考を通過いたしました。

タイトル名著者名2次選考通過
ワンダー・アパート原田廣太郎
扉の向こう吉田有
サル部の女子!田中ヒロマサ
満点から日野原奈緒
君といつか星降る夜空を空高志
城砦歌佐野香織
鋏と絵筆と包丁と白川さなえ
蛍ヶ池三根生厚子
付喪神のいる喫茶店葵そら
ぼくのこと藤カイナ
遠い彼岸ワダ・カミラ
淫らな袋96鍋田圭子
山手線ノンストップ!一ノ関葉
風に羽ばたく永野牧
綺麗な便器遠藤鉱司
陛下の思し召すまま!笹木一加
飛ばない円盤の話轟幸太郎
小舟のごとく浜田美鈴
風濤城納千春
ハートレイド保志孝
ザ・黒衣団風花千里
ヴェンデッタ―復讐―有池らんど
蛇いちご妖怪金融七咲王華
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