一般書(225)
ぼくたちが選べなかったことを、選びなおすために。
34歳のときにがんになったことで起きた家族の変化、がん患者や、関係者たちへの取材を通して見えてきたもの。安楽死について。
発売年月 |
2019年5月 |
ISBN |
978-4-591-16100-5 |
判型 |
四六判 |
サイズ |
188mm x 128mm |
ページ数 |
215ページ |
主な対象年齢・学年 |
中学
高校
一般
|
本の種類 |
単行本
|
ジャンル |
エッセイ
|
定価 |
1,650円(本体1,500円) |
「34歳のときに治らないがんの告知を受けた。
後悔はない。それは、すべてを自分で選んできたからだ。
生きにくさを感じている人に、
生きやすさを感じてもらえることを願って――。」
家族、友人、仕事、お金、自分の居たい場所、そして生と死。
命を見つめ続けてきた写真家が、大切にしてきた「選ぶ」ということ。
自らが取材したがん患者や、患者の関係者たちとの対話を通して見えてきたもの。
最後に選択するという安楽死について。
生きにくさを超えるために、自ら「選びとる」ことの意味を、強くやさしいことばで綴る。
「子どもって人生において選択肢を選べることが少ないですよね。
“与えられた”や“奇跡”という綺麗な言葉で言い換えることもできますが、
親や家族はもちろん、生まれ育った地域で最初の友人も決まるわけです。
社会の大人からいい子であることを求められて、子どものころから選ぶ習慣がないから、
大人になっても自分の人生を選べない、考えることが苦手な人がいるんだなぁと感じます。
子どもの頃って、どうしても選ぶことができないけど
大人になったり、病気で人生が短くなってくると、
じつはなんでも選べるし、選ばないといけないんですよね。
生きにくさを感じている人に、生きやすさを感じてもらえることを願っています。
(タイトルによせた著者)」
【目次】
1章 そしてぼくは、旅に出た。
2章 ぼくたちが求めている自由 〜Kさんへの取材を通じて〜
3章 ほんとうの自立とはなにか 〜Mさんへの取材を通じて〜
4章 逃げ場を失わないために 〜Tさんへの取材を通じて〜
5章 家族のかたちを選びなおす
6章 ぼくが最後に選ぶもの
幡野広志(はたの・ひろし)/1983年、東京生まれ。2004年、日本写真芸術専門学校中退。2010年から広告写真家・高崎勉氏に師事、「海上遺跡」で「Nikon Juna21」受賞。 2011年、独立し結婚する。2012年、エプソンフォトグランプリ入賞。2016年に長男が誕生。2017年多発性骨髄腫を発病し、現在に至る。著書に『ぼくが子どものころ、ほしかった親になる。』(PHP研究所)、『写真集』(ほぼ日)。
▲『ぼくたちが選べなかったことを、選びなおすために。』特設サイトはこちら