株式会社ポプラ社より2025年1月に刊行された夏木志朋さんの小説『Nの逸脱』が、
本日発表された第173回直木三十五賞の候補作に選ばれました。
『Nの逸脱』とは
何の変哲もなかった日常から、ある日突然“逸脱”していってしまう3人の人物を描いた短編集。内側に抱えている人に見せられない歪みをきかっけに、何が起こってもおかしくない現代。 誰もが陥る可能性のある危うさを描いた衝撃のエンタテイメント作品です。
「場違いな客」
爬虫類のペットショップでアルバイトをする金本篤は、売れ残ったフトアゴヒゲトカゲが処分されそうになるのを見て、店長に譲ってくれと頼む。だが、提示された金額はあまりに高額で手が出ない。「ある男」を強請って金を得ようと一計を案じるのだが、自ら仕掛けた罠が思いがけぬ結末を呼び込んでしまう……。
「スタンドプレイ」
生徒たちにいたぶられ精神的に追い詰められていた高校数学教師・西智子は、深夜の満員電車で非常識な若い女と遭遇する。冷静になろうとするが高ぶる感情が抑えきれず、駅で降りた見知らぬ若い女を追尾し始めて……。
「占い師B」
占い師・坂東イリスのもとに、弟子にして欲しいという若い女性がやってくる。一見、優秀そうにも見える彼女は、やることなすことズレていて、失敗ばかり。クビにしようとしてもしつこく食い下がり、ぜひ自分を占い師にしてくれと訴えるのだが……。
著者プロフィール
夏木志朋(なつき・しほ)
1989 年、大阪府生まれ。大阪市立第二工芸高校卒。2019年、『ニキ』にて第9回ポプラ社小説新人賞を受賞してデビュー。単行本と文庫化した『二木先生』は累計16万部を突破。今もっとも注目される新人作家。