“日本と世界の環境問題って? 解決することはできるの?” 類書のない環境学習書籍「ポプラディア プラス 地球環境」全3巻刊行
ポプラディアプラスシリーズの新刊「ポプラディア プラス 地球環境」全3巻が刊行されました。複雑で多岐に渡る環境問題の全体像をとらえることができる、これまでにない画期的な学習資料です。
こどもたちは、環境問題に強い関心を持っています。これまで学校では、こどもたちが「環境によいこと」を身近に考え行動できるよう、清掃工場の見学からごみのリサイクル、浄水場の見学から節水や身近な自然を大切にする行動など、実践に主眼を置いた授業が行われてきました。そうした学習を経て、「環境を守らなくちゃ!」とこどもたちが率先してごみの分別や節水・節電に取り組むご家庭も多いのではないでしょうか。
しかし、世界的に環境問題へのより積極的な行動が求められているいま、教科書でも、さらに一歩進んだ環境学習が行われるようになっています。ある小学校の国語の教科書では、こうこどもたちに問いかけています。「日本や世界には、どんな環境問題があるでしょうか。その中で、あなたが特に解決したいと思うものは、何ですか」(光村図書『国語五 銀河』より)。こどもたちがみずから環境問題について調べ、統計データなどを集めて、自分の考えをもって環境問題を語る。「ポプラディア プラス 地球環境」は、そんな新しい環境学習に対応した、総合的な環境学習資料です。環境問題をデータを提示しながら総合的に取り上げた書籍は大人の本にも類書がなく、この本に使用された多くのデータは海外の文献をもとに作成しています。
■まず知りたい。日本と世界の環境問題って? 何が原因で起きているの?
「ポプラディア プラス 地球環境」1・2巻の巻頭には、「地球環境と人間」というコーナーが設けてあります。一口に「環境問題」といっても、地球温暖化、ごみ問題、森林破壊などさまざまです。環境問題にはどんな分野のどんな問題があって、この書籍のどこで説明されているのかが一覧できると同時に、そうした問題が、すべて人間の活動によって起こり、その解決も人間の活動しだいであることがわかります。
1・2巻巻頭の「地球環境と人間」。環境問題の全体像をつかむ手がかりとなる
■重要な問いかけ「その環境問題、どのくらいたいへんな問題なの?」
環境問題について考える際には、原因はもちろん、その問題がどんな深刻な影響を与えるものなのかを正しく知ることが大切です。たとえば地球温暖化が引きおこす問題は、熱中症になりやすくなることだけではありませんし、ごみの問題は、最終処分場が足りなくなる以外にも、地球温暖化、海洋汚染、資源の枯渇など、さまざまな問題と結びついています。1巻「環境問題のいま」では、そうしたさまざまな要素を、最新の研究結果をもとに図やグラフを使ってわかりやすく説明しています。
1巻第1章より。さまざまな気象データから研究者らがはじきだした、「地球温暖化が進んだ未来」に何が起きるかのシミュレーション。なぜ地球温暖化を防がなければならないかがよくわかる
■世界中が取り組んでいる「問題解決への道すじ」がわかる
環境問題については、あまりにも原因や状況が深刻で、無力感をもつこどももいるかもしれません。確かに事態は深刻ですが、その解決に向け、国際組織と世界中の研究者、各国の政府や企業・団体が、解決に向け知恵を絞り行動を起こしてもいます。2巻「持続可能な未来」では、1巻で見てきたさまざまな問題を、どのように解決していこうとしているか、日本と世界の取り組みを紹介し、こどもたちが解決への道を知り、さらに自分も考えていくことができるよう工夫しています。
2巻第2章より。天気によって出力が左右される太陽光・風力発電を大量に導入するため、技術開発だけでなく、需要と供給のバランスのとり方について、新しい考え方を導入しての対応がはじまっている
■もっと知りたい! 地球環境にかかわる情報や、用語について
3巻「学習資料集・索引」では、総索引とともに、地球の環境・気象等のデータ、絶滅が危惧される生物図鑑、環境問題の歴史やよく耳にする環境用語、環境にかかわる国際条約や法律、組織などを紹介し、環境について興味を持ったこどもたちが(大人たちも)より理解を深められます。
3巻第1章より。「環境ラベル」についての知識があれば、この菓子をつくった会社の環境問題への取り組みが見えてくる!
3巻第3章「地球環境用語集」より。聞いたことはあるけどよくわからない環境関連のことばを、写真や図、グラフとともに簡潔に解説
3巻第4章「地球環境にかかわる国際条約」より。1992年に採択されたリオ宣言の「持続可能な開発のための27の原則」は、地球環境問題にかかわる考え方の基礎となった
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