このたびは『ポプラ社 2019 全国学校図書館POPコンテスト』にご参加いただきまして、ありがとうございました。
昨年の応募数を大きく超える全国701校、作品数にして25,036点のご応募をいただきました。
そのなかから、入賞作として11部門・44作品を本コンテストのアドバイザーである“ POP王 “こと内田剛さんとともに選びました。子どもたちの「本が好き!」という熱い思いがつまった作品と、今回からスタートした教員・学校司書部門の作品を、ぜひごらんください。
POPにうまいへたはありません。10分後に審査したらちがう作品が選ばれたのではないかというくらい、候補作はレベルの高い作品ばかりでした。その中から、より本を読んでみたくなったPOP、より気持ちがこもっていると感じたPOPを選びました。
みなさんが読みたいと思うのは、出版社がおすすめする本より、友だちがおもしろいと言う本ではないでしょうか。 POPづくりは、感動やおどろきを表現する、人に伝える活動です。表現するよろこび、そのエネルギーをより強く感じる4作品を選びました。
ご応募いただいたすべてのPOPに目を通していますが、本気で本と向き合ってつくられた作品には、独特のパワーがあります。POPにひかれてついつい足を止めてしまう、そんな力のある作品を選びました。
「この本が大好き!」。そんな本への愛情が伝わってくるPOPを表彰する賞です。今年は絵と文字のバランスのいい作品がそろいました。本の世界観をどのように伝えるのか、悩んだ末に生まれた力作ですね。
一瞬で本の魅力を伝えるには? 今年の受賞作はPOPを「読ませる」力のある作品が選ばれました。文字に色がついていたり、線が引かれていたりすると、ついつい読んでしまいますね。イラストの使い方も印象的です。
目をとめずにはいられない! 振り向かずにはいられない! そんなインパクトがとくに大きな4作品です。切り紙をたくみに使った作品と、黒い背景を活かした作品がそれぞれ2点ずつ選ばれました。どの作品も存在感がありますね。
言葉のセンスが光るキャッチコピー賞。選びながら、その発想の豊かさに感心してしまいました。キャッチコピーがいいのはもちろんですが、4作品とも黄色を活かしたPOPで、遠くからでもよく目立ち、ついついPOPの前に行きたくなります。
イラストにひかれてついつい本を手に取りたくなってしまう、そんな4作品。ワイワイ楽しそうだったり、やけに目力の強いニワトリだったり、映画のポスターかと思うような迫力のあるもの、羽まで本当にきれいなものと、どれもたいへんていねいに描かれています。
見る人を楽しくさせる「おもしろPOP賞」。女の子の表情に笑い、0点におどろき、アレがわからず頭をかかえ、54字は息をとめて読んでしまいました。ちなみに、『54字の物語』は、今年度、応募の多い作品のひとつでした。
「アイデアPOP」とは、形状などに特色のあるものです。スマートフォンのチャットアプリの画面、上から見たフライパン、1枚1枚めくらせていく雲形の切り紙、糸でぬわれた書名とイラストと、どれも目を離せなくなる想像力のあふれた作品です。
学校司書や司書教諭をされている先生など、大人の方の作品から4点を選びました。何という本か、どんな内容か、読んだらどんな気持ちになるのか……。「この本を子どもたちに読んでもらいたい!」、そのおもいが伝わってくるPOPです。
学校へ行くと、POPづくりへの熱の高まりを感じます。今回、応募作が約3倍に増えたことや、作品のレベルが格段に上がっていることもそのあらわれでしょう。審査をしながら思ったのは、作品を見ていちばんよろこぶのは、じつはその本の著者の方ではないかということです。一枚一枚に、この本が好きでそれを伝えたいという熱がこめられている。これほどうれしいことはないと思います。POPづくりは一人ひとりの個性が活きる活動です。みなさん、ぜひ今後も取り組んでください。
ポプラ社 2020学校図書館POPコンテスト(仮) 開催決定!!
詳細は"ポプラディアワールドの中の人"Twitter(@poplar_toshokan)や、POPコンテスト特設サイトで発表予定です。
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