ポプラ社ノンフィクション(30)
しあわせの牛乳
産経児童出版文化賞・JR賞(2019)児童文芸ノンフィクション文学賞(2019)
日本では数少ない「山地酪農」を実践する中洞正さんの生き様に迫るノンフィクション。人と自然との共生について考えます。
発売年月 |
2018年3月 |
ISBN |
978-4-591-15813-5 |
判型 |
四六判 |
サイズ |
195mm x 135mm |
ページ数 |
175ページ |
主な対象年齢・学年 |
小5
小6
中学
|
本の種類 |
児童向け単行本
|
ジャンル |
児童読み物(国内)
|
教科 |
環境
|
定価 |
1,980円(本体1,800円) |
岩手県の「なかほら牧場」。ここでは、一年を通して山に牛を放牧しています。搾乳用の牛舎はありますが、牛たちは一年をとおして山で生活しています。だから、糞尿処理は自然まかせ。糞を肥料にして育った無農薬・無肥料の野シバを食べ、自然に交配・分娩し、山林と共生しています。ビタミン剤やミネラル剤、ホルモン剤なども一切使用しません。そして人間は、子牛の飲み残しを搾乳し、それを牧場内の施設で加工して牛の母乳を分けてもらうだけ。このような方法で行う酪農を、「山地(やまち)酪農」といいます。
「なかほら牧場」で山地酪農を営む中洞正さんは、「このやりかたなら自然の循環のなかで、たとえ1000年先であっても持続していくことができる」と言います。豊かな自然のなかで牛はのびのびと健康に育ち、人はおいしい牛乳を少しだけいただく。――本書は、中洞さんが山地酪農を完成させるまでを追いかけたノンフィクション読み物です。自然と人間がともにすこやかに生きていくすべを考えるきっかけになる一冊。