
3合炊きの羽釜を買った。間違いなく2021年に購入したもので一番いい買い物だった。食洗機とドラム式洗濯機とルンバの三種の神器に匹敵するぐらい、羽釜はいい買い物だったかもしれない。
美味しすぎて食事のたびに妻と息子は笑顔になる。ご飯を食べる前に息子は「飛ばしていくぜぇー!!」とわけのわからないことをカッコ良くいう。米で飛んだらお父さんは心配だ。
比較のために美味しく炊けると名高い土鍋も買ったけど、羽釜は金属なので落としても割れる心配がなく軽くて扱いやすい。ご飯の味はどちらも素晴らしく美味しかったので、羽釜に軍配が上がった。土鍋と羽釜の両方を購入しても、いままで使っていた炊飯器一台よりも安い。
羽釜を買ってから炊飯器のスイッチは一度も押していない。たぶんこれからもお米を炊くために押すことはない。保温機能を生かして、カレーやシチューの煮込み用や低温調理器として生きていく予定だ。
ポッと出の羽釜通の考察だけど、いくら羽釜風の炊飯器だろうと熱源が電気である炊飯器は羽釜には勝てない。釜の素材にも差はあるのかもしれないけど、そもそも電気とガスで火力に圧倒的な差がある。羽釜でも土鍋でもル・クルーゼでも飯盒でも、蓋がしっかり閉まる鍋なら火力の差で炊飯器よりもたぶん美味しく炊ける。
羽釜にして意外にも食費が下がった。いままでは家族3人分のおかずを作っていたけど、いまでは子どもが食べる分+αぐらいのおかずを作るだけになった。肉であれば一食あたり300gぐらい減ったことになる。
お米が美味しいからお味噌汁や漬物があればおかずが必要ではなくなってしまったのだ。江戸時代みたいな食生活だけど、夜に3合のお米を炊いて、あまったご飯は翌朝お茶漬けにしている。おこげがあるとこれがまた美味しい。
妻と結婚して10年、息子が生まれて5年、羽釜をもっと早く買っておくべきだった。お米を主食とする日本人の義務教育で教えてほしいぐらいだ。いや小学校で飯盒炊飯してるから、義務教育でしっかり習ってるわ。
キャンプ場で食べる飯盒炊飯が美味しいのはキャンプ場補正だとおもってたけど、あれ自宅で食べても間違いなく美味いぞ。飯盒も買ってみようかな。
今夜も羽釜でご飯を炊く。息子がごちそうさまをしたときに、ぼくが「今日も飛ばしたねー」と声をかけると「今日もごはんおいしかったー」とコール&レスポンスしてくれる。それがたのしくて美味しいごはんを作りたくなる。