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『あかまる どれかな?』は娘とのふれあいから生まれました! 著者・しみずだいすけさんインタビュー

絵本を読むと子どもは楽しい。楽しそうな子どもの笑顔を見ると親もうれしい! 『あかまる どれかな?』は、子どもたちがパパやママの質問に答えて、「これ!」とゆびさししてあそべる絵本です。この本を通して、親子の会話が自然とうまれていきます。




この絵本の楽しさは、それだけではありません。ゆびさしで「できた!」という達成感がうまれると、子どもの“地頭(じあたま)”がぐんぐん育つのです。親子で楽しみながら繰り返しあそぶことで、子どもの脳を育てるのに最適だと、小児科専門医・成田奈緒子先生も推薦しています。

作者のしみずだいすけさんは、2歳と0歳のお子さんを持つパパ。興味深いことに、この絵本は、しみずさんとお子さんとのやりとりの中からうまれました。お子さんの反応を参考にしながら、どんなふうに絵本が仕上がっていったのでしょうか。

——『あかまる どれかな?』は子どもたちにクイズを出してあそべる絵本です。どんなことからその発想を得たのですか?

しみず:絵を見て、そこからなにかを発見できる“発見絵本”を作りたいというのが、最初のアイデアでした。そのころ、今は2歳半の娘がまだ7〜8ヶ月で、娘との会話や、やりとりに役立つ絵本があるといいなと考えたのがきっかけです。




——本の中では、“あかまる”をベースに、違う色や違う形が出てきて、質問に沿ってその形や色を探せるようになっています。最初のスケッチではもっとたくさんのイラストがあって、それを今のようなシンプルな内容に絞っていったそうですね。

しみず:企画段階では、数字と形を組み合わせてビリヤードのような見せ方にしたり、車のように見える形を入れて「これは何かな?」と当てられるようにしたり、いろいろなイラストがありました。でも、もともとこの本で伝えたいことは、「ひとつの物でもいろんな捉え方ができる」ということだったんです。たとえば“あかまる”は、形で聞いたらまるだけど、色で聞いたら赤だ、とか。内容を絞り込んでいくことで、見え方や捉え方の多様さが伝わりやすくなりました。




——“あかまる”はただのまるではなく、ディテールがあり、目も描かれていて、親しみやすいところが魅力です。ここにはどんな工夫が?

しみず:お父さんやお母さんから見てもかわいいビジュアルにしたいと思っていたので、手書きっぽく、あたたかい雰囲気にしました。目は、個性をもたせるために描きました。口を描いたこともあったんですけど、「目だけのほうがかわいらしい」という意見がありまして(笑)。色も、最初はデザインをきれいにしたくてピンクや水色を入れていましたが、赤や青など、子どもの目につきやすい色に絞っていきましたね。

——絵本が作られていく過程でも、娘さんと一緒にあそぶことがあったんでしょうか。

しみず:はい。企画段階から見せていましたが、1歳半くらいになると、「これ!」と、ゆびさしができてきました。答えは違っていたんですけど(笑)。おもしろかったのは、そこで「これは青じゃなくて緑だね」というやりとりがうまれたこと。「子どもの成長を見て取れる絵本なんだ」ということに気づきました。お父さんやお母さんは、この本を通して子どもの成長を実感できるんです。

——親にとってもうれしい絵本なんですね。本が完成した今、“あかまる”の質問を通して、娘さんの発達はさらに進んでいるのでは…?

しみず:そうですね。最近は、先生ごっこのように、娘から僕に質問してくることもありますし、“あかまる”を「りんご!」や「トマト!」と違うものに置き換えて言うこともあります。

——質問はひとつだけでなく、ほかの質問例も書かれています。これによって、どんな効果があるというお考えですか?

しみず:読み聞かせが上手なお父さんやお母さんは、本に書かれたお話だけじゃなくて、絵からヒントを得て、子どもたちにいろんな質問をしますよね。そういったあそびになれていない方でも、この質問例が視野を広げるきっかけになるのでは、と思います。子どもたち自身が質問を考えることもできます。

——子どもが質問する側にまわって、新しい質問を作り出していくのですね。この本の対象年齢は1〜3歳となっていますが、もっと長くあそんでいけそうです。


                       

しみず:我が家では、2歳半のお姉ちゃんが3歳とか4歳になったとき、妹に「あかまる どれかな?」と教えてあげられたら…と楽しみにしています。親子だけでなく、兄弟や友達の間で質問しあえるツールになったらうれしいですね。

——そうした親子のやりとりが「子どもの脳と地頭を育む」ということで、この本は、小児科専門医・成田奈緒子先生からも推薦されています。

しみず:本当にそれは感じますね。我が家は夫婦の会話がすごく多いのですが、それを聞いている娘にも話しかけることで、娘が「考える」ことがどんどん増えていくのを感じています。いいことを教えてあげるということではなくて、なんでも話してあげることが、子どもの成長を促しているのかもしれません。この本もお行儀よく読む必要はなく、親子のコミュニケーションツールとなって会話のきっかけになれば、と思っています。

——今はまだ本を投げたり叩いたりしているような赤ちゃんも、いずれは娘さんのようにゆびさしができるようになるのでしょうか…?

しみず:できるようになると思いますし、たとえできなくても、子どもとの会話を楽しめますよ。今日は数を教えてみよう、と思ったら、1、2、3…と子どもの指を持って一緒に数えてもいいですし。子どもは本当に「これ!」ってゆびさすんですよ。褒めてあげると、楽しくなってどんどんページをめくっていきます。

親も、子どものテンションが上がっているのを見ると楽しい。続けていると、親が気づかないうちにできることが増えていて、「うちの子、やるな〜」「わかってるんだ!」って、すごくうれしいんですよね。何歳でできるというよりも、子どもがわかるようになったことを楽しんでもらえたらと思います。

——楽しくあそんでいるうちに、自然と子どもの脳が育っていく。まさに「のびのび読み」にぴったりのアイテムですね!

しみず:そうですね。子どもの興味はどんどん移っていくので、興味があるページだけを読んでもいいと思います。最近は「正しい読み方」を気にする方も多いと聞きますが、「のびのび読み」のように、絵本で自由にあそぶということが広がっていったらいいなと感じています。




——最後に、この本を手に取ったお父さんやお母さんへメッセージをお願いします。

しみず:この本は、同じページでも、質問を変えると何度でも遊べます。昨日わからなかったことが今日わかるようになったり、日々、子どもの成長が感じられると思います。決まった答えを覚えるのではなく、自分で考えて答えを出すことで、ものごとをいろんな見方で考えるきっかけになればうれしく思います。僕自身も娘たちとこの本を体験している最中ですので、それをみなさんと共有できればと思っています。

文=吉田有希

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プロフィール

しみずだいすけ
1976年大阪府生まれ。株式会社京田クリエーション勤務。アートディレクター兼イラストレーター。いろいろなタッチで絵本・児童書の企画・イラスト・デザインを行っている。
主な作品は、『どうぶつだあれ?』(永岡書店)、『おとこのこの おえかきバトル』(ひかりのくに)、『うんちじょうずにできるかな?』『だ〜れのおうちかな?』(いずれもコスミック出版)など。
NTTドコモレッドハリケーンズの公式キャラクター「レッドハリー(R)」のキャラクターデザインも担当。
子ども向けワークショップなども行っている。
2児の父親として子育てにも奮闘中。趣味はカメラとマラソン、DIY。


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