ポプラせかいの絵本(37)
いのちの木
ようちえん絵本大賞・特別賞 公益財団法人全日本私立幼稚園 幼児教育研究機構理事長賞(2014)
旅立ったキツネの思い出話をみんなでするうち、悲しみはやがて変化し……。いてくれたらあったかい。いなくなってもあったかい。
発売年月 |
2013年9月 |
ISBN |
978-4-591-13493-1 |
判型 |
B4変型判 |
サイズ |
252mm x 252mm |
ページ数 |
25ページ |
主な対象年齢・学年 |
3歳
4歳
5歳
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本の種類 |
絵本
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ジャンル |
創作絵本(海外)
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定価 |
1,540円(本体1,400円) |
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……森にすむひとりひとりにとって、キツネは特別でした。
やがてキツネは旅立ち、みんなにとっての特別な存在になったのです。
いてくれたら あったかい。
いなくなっても あったかい。
キツネはここにいます。
ずっと。
大好きな場所で、キツネは旅立っていきました。
キツネを愛していた森の仲間は、哀しみにくれます。
やがてキツネとのあたたかい時間を、みんなでもちよるうち、
ただ痛いだけだった哀しみは、変化していきました。
そしてキツネが横たわっていた場所から、
キツネと同じ色の芽が出てきました。
みんなのキツネへの気持ちが、
水となっておひさまの光となって……、
やがて大きな大きな木になりました。
そして、また、ひとりひとりにとっての特別な存在へと……。
誰しも、愛する人との別れを、少なからず経験していくものですね。
たいせつな存在が、それまでとかたちを変え、
目の前からすっかり消えてしまったように感じたとき、
それは、どれだけ心に深くおもりをもたらすかしれません。
それはどうしたって避けがたいことだけれど、
その人のことを感じたとき、想ったとき、語ったとき、
その人は、もう、すぐそばにいるのかもしれません。
命のあたたかみが、まっすぐに伝わってくるイギリスの絵本作品を、
(作家はドイツの方です)
森山京が、これ以上にない美しい日本語で語ります。
美しい木に逢いにきてください。