日本の児童文学界、また多くの子どもたちに多大な影響と功績を残された、那須正幹さんが急逝されて、もうすぐ1年が経とうとしています。
折からのコロナ禍でこれまで追悼の場を設けることが叶いませんでしたが、没後1年を迎えるのを期して、7月14日(木)に「那須正幹さんを偲ぶ会」が都内でおこなわれました。
祭壇には優しい笑顔の那須先生を囲むように、「ズッコケ三人組」のハチベエ・ハカセ・モーちゃん、「めいたんていサムくん」「お江戸の百太郎」シリーズのキャラクターたちが設置される明るい雰囲気の中、集まった方々が那須先生との思い出を語り合いました。
会場ではズッコケ三人組50巻発売の前日にラジオ出演された際の音声も流れました。そこでは、「子どもが1ページ目から最後まで夢中になって読んでくれる、その時間が読書の楽しさ。“ああ面白かった”でいい。2時間でも子どもたちが主人公といっしょになってかけまわる、その時間を持つことが大事」と語っていらっしゃいました。この言葉どおり、数々の作品で、子どもたちを夢中にさせた那須先生。
先生は、そのようなワクワクドキドキを子どもたちに届けるとともに、ご自身の被爆体験を語り、平和をうったえる作品も書き続けてこられました。
200を超える作品はいずれも子どもを信じ、時に厳しい現実をつきつけながらも、強くあたたかいメッセージの込められたものでした。生涯をかけて発してくださったこのメッセージを私たちは心に刻み、今後も多くの人に届けていきたいと思います。
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