▲スペシャルイベントに登場した、あんびるやすこ先生。作品の世界観をとても大切にされています
岩崎書店の「なんでも魔女商会」シリーズに「ルルとララ」シリーズ、そしてポプラ社の「魔法の庭ものがたり」シリーズと、3つのミリオンセラーシリーズを生み出している児童文学作家・あんびるやすこ先生。女の子の夢や憧れがいっぱい詰まったストーリーとイラストで、今絶大な支持を得ています。
また、「魔法の庭ものがたり」シリーズはハーブやアロマについて描かれていて、ハーブが好きなお母さんや園芸好きのお父さんからも人気が高いシリーズです。先日2017年5月21日(日)に開催された魔法の庭ものがたり20巻刊行記念スペシャルイベントでは、「親子揃ってファンです」という声も多数聞くことができました!
▲魔法の庭ものがたりシリーズ最新刊『魔法の庭の宝石のたまご』
主人公である11歳の女の子・ジャレットは魔女・トパーズから「トパーズ荘」と「魔法の庭」、そしてハーブの調合の仕方等が書かれた「レシピブック」を受け継ぎました。
トパーズは、ハーブと魔法の力でどんな症状でも直してしまう、優秀なハーブの薬屋さんでした。でも、ジャレットは人間の女の子です。もちろん魔法も使えません。それでもジャレットは、少しでもトパーズのようにみんなの役に立ちたい!と考えて、庭とトパーズ荘をきれいに整え、ハーブ屋さんを再開します。そして、魔法が使えなくても、ハーブの力とお客さんを想う気持ちでみんなを元気にしてあげられることに気付いていきます。
トパーズ荘には人間や動物、かかしや妖精など様々なお客さんが訪れ、ジャレットはその度にその相手だけのためのハーブ薬を作ります。
▲『魔法の庭ものがたり』2巻より、トパーズ荘を訪れたかかし。ジャレットは、驚きながらも優しく対応します。
▲『魔法の庭ものがたり』3巻より、2匹のアナグマ。初めての、動物のお客さんです。
ときには、うまくいかず落ち込んだり失敗したりしながら、友達のスーとエイプリル、離れて暮らしているパパとママ、そしてジャレットと一緒に暮らす6匹の子ねこたち…多くの人にヒントをもらって、ジャレット自身も成長していきます。そうやってジャレットが誠心誠意作った薬は、たくさんのお客さんを元気に、そして幸せにするのです。
ジャレットは、トパーズ荘のお客さんだけでなく、読者まで幸せにしてくれます。ジャレットを見ていると、「ハーブって本当に魔法みたい!」「ジャレットみたいにハーブの薬を作ってみたい!!」とわくわくしてきます。巻末には物語に登場したレシピがわかる「ジャレットのハーブレッスン」があります。もちろん、お店で手にはいる材料で実際に作れるものばかり。
これからの季節、暑くて元気が出ないときは、15巻『魔女カフェのしあわせメニュー』に出てくる「ハーブのピンクサイダー」はいかが?
▲『魔法の庭ものがたり』15巻より、あんびる先生も大好きな、「ハーブのピンクサイダー」の作り方
このドリンクは、ジャレット、スー、エイプリルの3人が、年に一度のフェスティバルで振る舞ったものです。
▲『魔法の庭ものがたり』15巻より、魔女の格好をして、ピンクサイダーやジンジャーエールを売る3人。
ハイビスカスで作ったハーブビネガーをサイダーで割って作ったこのドリンクは、ピンク色にキラキラ輝いてとってもキレイ! 夏の暑い日には、あんびる先生も愛飲しているそうです。他にも、サシェやアロマオイル、ラベンダーシュガー、太陽の熱で作るサンティーなど、驚くほどのバリエーション! ジャレットの物語を楽しみながら、自然とハーブの知識が増えていくのが、この「魔法の庭ものがたり」シリーズのもうひとつの魅力なのです。物語は、まだまだ続きます。今後はどんなハーブが、そしてどんなお客さんが出てくるのでしょうか。そしてジャレットはどんな夢を描いて、どんなふうに成長していくのでしょうか。どちらも楽しみですね!
文=月乃雫
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