森の茶屋 みんながあつまる たのしいお店

 
2008年8月6日更新

Vol.1 森の茶屋のお客さま ~『魔法屋ポプル「トラブル、売ります♥」』 堀口勇太先生~

たぬきばあさんのお店・森の茶屋の、お客様第一号は、堀口勇太先生。
第二回Dreamスマッシュ!大賞を受賞されたピカピカの新人の先生です。
9月にポケット文庫から刊行されるデビュー作について、じっくりお話をうかがいます! 
それにしてもたぬきばあさんは、か~な~り、鼻息あらいです!
なぜでしょうか……。
たぬばあ 「いらっしゃいませ~」
堀口先生 「こんにちは、堀口です。」
たぬばあ 「ん!ま!あ! よく来てくださったわ~。おだんご、いかがですか?」
堀口先生 「いただきます。」
たぬばあ 「堀口先生は、第二回Dreamスマッシュ!大賞で大賞を受賞されたのよね! 
      作品名は……」
堀口先生 「『魔女ポプルと三人の悪魔』、です。」
たぬばあ 「えっ、ポプリ? ポプラ? パルプ?」
堀口先生 「んもー。ポ、プ、ル、ですよ。 パルプって!(笑)
          紙じゃないですか!」
たぬばあ 「ご……ごめんあそばせ。ポプル、ね! かわゆい名前ねえ。」
堀口先生 「……言いかたが古いっ! 実はこのたび、このポプルのお話が、
      ポプラポケット文庫から刊行されるんですよ!」
たぬばあ 「ん、ま! 楽しみじゃない!」
堀口先生 「そうなんです! 『魔法屋ポプル「トラブル、売ります♥」』
           と改題して、魔女ポプルの冒険物語がはじまるんです。」
たぬばあ 「ま、魔法屋!? ト、トラブル売ります? そしてハートマーク!?!? 
           んんんん、まって!!  聞きたいことが多すぎるぅぅぅ~☆△○×☆△○×」
堀口先生 「・・・興奮すると心臓にわるいよ。はいお水。」
たぬばあ 「ゼエゼエ。あらアリガト。ングッ、ングッ、ングッ……
           あ~~~落ち着いた。ほんとにゴメンアソバセ、オホホ。
           さ、気を取り直して……こうなったらもうガンガン質問しちゃうわよっ!」
堀口先生 「お! そうこなくっちゃ!!」
たぬばあ 「まずは肝心の主人公からね! ポプルって、どんな子かしら?」
堀口先生 「ポプルは魔女になったばかりの女の子で、魔法屋をひらいています。
           ちょっぴりドジで、失敗も多いけど、いつだって全力でがんばる女の子です。」
たぬばあ 「へ~! それにしても魔法屋って……興味しんしんだわ~。
           ポプルのお店ではどんなものを売っているの?」
堀口先生 「食べると炎がはけるドラゴン・キャンディ! なんでも瞬間移動させるシール! 
      それに、身がわり人形! などなど、ポプルのアイテムは変わったものばかりです。」
たぬばあ 「えっ! そのキャンディーほしいわ! 
           火を吹くたぬきになったら、いっきに有名人よ!」
堀口先生 「……ぼくはふつうのたぬきのほうが好きだなあ。」
たぬばあ 「……ポッ♥ い、いけない、また脱線しちゃったわ!
           ポプルの魔法屋さん、繁盛してそうねえ。」
堀口先生 「いや、それが……最初はお客さんが一人もこなくて……。」
たぬばあ 「ええっ!」
堀口先生 「だからポプルはこまってたんです。
           でも、さいしょのお客さんが有名な魔術師で、
           ありがたいことにその人から仕事を紹介してもらうんですよ。
           ところが……ポプルはそこで大失敗をしてしまうんです。」
たぬばあ 「だ、大失敗…………(小声)。ゴクリ。」
堀口先生 「そう…………(小声)。ちょっとだけおしえちゃいましょう。
           ポプルは……大魔王の封印をといてしまうんです。」
たぬばあ 「だだだ大魔王のふ、封印を!? んっま~~~~! 
           ポプルったらど~すんのよそれ! ハラハラするわ~~。」
堀口先生 「ポプルの失敗はそれだけじゃないんですよ!
           ……ごにょごにょごにょ。」
たぬばあ 「ええええ~~~っ! トラブル売りまくりじゃないの! 
           それちょっと、だいじょぶなのそれ!」
堀口先生 「だいじょぶじゃないです!(きっぱり。笑)
           でもそこから、ポプルのスリル満点の冒険が始まるんです!」
たぬばあ 「ポプルがんばれ!!」
堀口先生 「そう! 絶対にあきらめない魔女ポプルが、大活躍します!」
たぬばあ 「う~ん、おもしろそう! フゴー。 
           めっちゃ楽しみだわっ! フンゴー。
     (はっ、大変、興奮して鼻息あらいわ、わたし。落ち着いて!)
      ごほん。え~では次に、ポプルのお話の誕生のきっかけを
           教えてください。」
堀口先生 「(急に真面目モードになったな……)最初は魔女の姉妹の
           お話を考えていたんです。しっかり者で、なんでもできるお姉さんと、
      ドジで失敗ばかりの妹のお話。
           その妹を主役にして、ポプルが誕生しました。」
たぬばあ 「ではでは、ポプルを書いていて、一番楽しかったことをズバリ!」

堀口先生 「そうですね~。自分のお気に入りのシーンを書くとき! 
           楽しかったですね。時間がたつのをわすれて書いていました。あと、
           玖珂つかささんのイラストが届いたとき! どのイラストもステキで、
           うれしかったです。」
たぬばあ 「きょうはひとつ持ってきていただいたのです。みんな見て~かわゆい・・・♥」
堀口先生 「ふふふふ。」
たぬばあ 「では、反対に、ポプルを書いていて苦労したことをズバリ!」
堀口先生 「うーん、仕事をしながら書いていたころは、なかなか
           話が進まなくて苦労しました。仕事中におもしろいアイデアが浮かんでも、
       家に帰ったころには忘れてしまうこともありましたし……」
たぬばあ 「ふむふむ。そうして誕生したポプルのお話が、
           Dreamスマッシュ!大賞を受賞したのよね~。そのときのお気持ちを!」
堀口先生 「あのときは……まず、夢じゃないか!? と思いました。
           どきどきして胸が熱くなり、作家をめざしてがんばってきたのは、
           むだじゃなかった! とちょっと泣いてしまいました。」
たぬばあ 「……まあ。ぐすん(もらい泣き)。」
堀口先生 「そのあと、とりあえずおちつこうと晩ごはんを食べたのですが、
      ぜんぜん味がわからなくて!(笑) 
       気がついたら食べ終わっていました。それくらい感動していました。
           ワクワクしてその日はなかなかねむれなくて……。」
たぬばあ 「……チーン(鼻をかむ音)。賞を受賞されたときの先生のお気持ちが
           伝わってきました。ところで先生は、子どものころは
       どんな本を読まれてらしたの?」
堀口先生 「本ですか。小学校のころは、世界の不思議な生き物がのった図鑑が好きでしたね。」
たぬばあ 「火を吹くたぬきものっているような図鑑ね!」
堀口先生 「……のってたかな?
           それから、中学校のころはホラーやミステリーをよく図書館で借りていました。
      高校のころは、『若きウェルテルの悩み』を読んでから、
       名作と呼ばれる本をつぎつぎと読みましたね。
          『罪と罰』や『クリスマス・キャロル』は何回も読み返しました。」
たぬばあ 「『クリスマス・キャロル』はポケット文庫からも出てます! 
           小学生のころの思い出、もっとききたいわ~。」
堀口先生 「小学校からバレーボールをやっていました。
           でも、へたでなかなか試合にはでられませんでした。
           いま思えば、さいしょからあきらめていたような気もします。
           ポプルのように、がむしゃらにがんばればよかった! って思います。」
たぬばあ 「さいごまでがんばるって、大変なことよね~(しみじみ)」
堀口先生 「あ、そうそう。子どものころのエピソードをもうひとつ。
           わたしにはふたつの変ったくせがありました。」
たぬばあ 「くせ?」
堀口先生 「そう。ひとつは、『おもしろいマンガやテレビを見たあと、
           自分でその続きを考える』というくせ。ふたつ目は『その続きを
           考えるとき、庭を歩きまわる』というくせ。庭をいったりきたりしながら
           考えごとをしていました。」
たぬばあ 「なんだか目にうかぶわ~。」
堀口先生 「実は、いまでもじっとすわっているよりは、散歩をしたり、
           動いているほうがよく考えがまとまるんです。」
たぬばあ 「そうだったのね~。小さなころから空想好きだった堀口先生。
           ポプルもきっと、先生の中から自然に生まれてきた魔法のひとつなんでしょうね!」
					 
それでは先生! さいごに読者のみんなに一言お願いいたします。

堀口先生 「はい。私が子どものころ、図書館で借りたり、自分で買った本を読んで、
           すごくおもしろかった、感動したと何度も思いました。
           それと同じことを、みんながわたしの作品を読んで思ってくれるとしたら
           こんなに幸せなことはありません。
           ポプルもわたしもまだまだ未熟ですが、応援よろしくお願いします!」

たぬばあ 「ありがとうございました! さあ、どうぞおだんご召し上がれ!!」
					 


たぬばあ 「あ~。堀口先生、くまさんみたいですてきだったわねえ。(うっとり)
           あたしの好きな男性のタイプはアントニオ・バンデラスだからぴったりだわ~。
      うふふ~(うっとり)。
           魔法屋ポプルのお話、読むのが待ちきれな~い!
           ついでに先生の二回目のご来店も待ちきれな~い♥♥」

……たぬきばあさん……すっかり目がハートマークになってます;
もうほっときましょう!
さてさて、かわゆい魔女ポプルが活躍する堀口勇太先生のデビュー作、
『魔法屋ポプル「トラブル、売ります♥」』は、9月に刊行予定です。
みんな、読んでね!

森の茶屋には次回もスペシャルゲストがあらわれるでしょうか、それとも……?

たぬきばあさんがおだんご作って待ってますよ。
みんなもまた遊びにきてね!^-^



たぬきばあさん用語 かいせつ:
アントニオ・バンデラス:スペイン出身の俳優さん。ハリウッド映画でも活躍しているよ。
            長編アニメ映画「シュレック2」にも声で出演!