あんびる先生のお手紙
あんびる先生からみんなに、お手紙が届いているわ!
- 2013.12.16
- メリークリスマス!
- 2013.04.30
- 香水と“調香師”のおはなし
- 2012.11.12
- あつい夏に冬のおはなしを書くには…
- 2012.04.18
- 南フランスのおはなし
- 2011.10.01
- 読者のみなさんへ
2013.04.30
香水と“調香師”のおはなし
読者のみなさん、こんにちは。
もうゴールデンウイークがはじまりましたね。
みなさんは、どんな楽しい計画をたてているかしら?
魔法の庭ものがたりのあたらしい本「おまじないは魔法の香水」をゆっくり読む予定?
もうとっくに読み終わってしまったというみなさんも、きっとたくさんいるでしょうね。
「おなじないは魔法の香水」の中には、いろいろな香水がでてきます。
物語の中で、ジャレットはいろいろな精油をまぜて香水をつくる方法をレシピから教えてもらいますが、それをとても楽しそうだと思った読者のみなさんも多いことでしょう。
世の中には、そんな「香水をつくること」を仕事にしている人が実際にいることを、みなさんは知っていますか?
それは「調香師(ちょうこうし)」という名前のお仕事です。
デパートなどで売られているいろいろな香水は、みんなこの「調香師」たちが生みだしたかおり。
「調香師」の中には、すばらしいかおりを生みだすことで有名になった人もいます。
フランスでは、りっぱな調香師のことを、尊敬をこめて「ネ」とよんでいます。「ネ」とは、フランス語で「鼻」という意味。「ネ」は1500種類以上のかおりの記憶をもち、どんなかおりも、その材料をかぎわけられるといわれています。びっくりですね。
「おまじないは魔法の香水」で1000個目のかおりをさがす犬、ギフィは、この「ネ」をイメージして思いつきました。
さて、わたしは今回の本を書くために、「ねり香水」の作り方を、まりっち、ゆきっちといっしょに習いにいきました。
その時のことは「おしゃべりサロン」にものっていますが、とても楽しくて、その上かんたん。
わたしはうれしくなって、家でもう一度、自分ひとりで作ってみることにしたのです。
習った時には、ローズの精油で「ねり香水」をつくりましたが、今度は「ネ」になって、「この世に1つしかないわたしだけのかおり」を生みだすことに決めました。
そこでワクワクしながら、精油がずらりと並んだ売り場にいってみたのですが、どのかおりもそれぞれにすばらしくて、なかなか選んだり組み合わせたりすることができません。
絵をかくときには、どんな色でぬったらステキに見えるかピンとくるのに、かおりとなるとさっぱりピンときません。やっぱりそうかんたんには「ネ」になれないのですね。
わたしは、この世の中に1つしかないかおりを生みだすのはあきらめて、自分がふだんつかっているお化粧品の中で、とくに好きなかおりを2つ、「ねり香水」で作ってみることにしました。そのかおりがどんな精油をまぜあわせてできているか、ギフィのようにくんくんとかいでみたり、ラベルにかいてある「材料」を読んだりして精油を選んだのです。
そうやって作ったわたしの「ねり香水」のレシピを発表します!(アンのいうとおり、かおりに名前もつけてみました。)
1つ目のかおりは「プロバンスのそよかぜ」。
材料は、ラベンダー、イランイラン、オレンジスイート、ゼラニウムを同じ量で。ハーブのかおりがいっぱいのおしゃれな香水です。
もう1つは「果樹園のおひるね」。
材料は、レモンマートル5に、ラベンダー1の割合で。こちらは、ほっといやされるさわやかなかおり。
ねり香水の作り方は「おまじないは魔法の香水」のさいごの「ジャレットのハーブレッスン」にも書いてあります。
みんなもチャレンジしてみてね。
では、またつぎの「魔法の庭ものがたり」でお会いしましょう。