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国旗・国章に魅せられて60年! 『ポプラディア プラス 世界の国々』国旗監修・苅安望さんインタビュー

第21回学校図書館出版賞大賞を受賞した『ポプラディア プラス 世界の国々』。197か国すべての国旗が正確な比率で載っているのも魅力です。この国旗監修を一手に担ってくださった苅安望さんにお話を伺いました。

苅安望さん。旗グッズが並ぶご自宅の書斎でお話を伺いました
▲苅安望さん。旗グッズが並ぶご自宅の書斎でお話を伺いました

プロフィール

苅安 望 (かりやす のぞみ)
1949年、千葉県生まれ。企業勤務を経て、2000年より旗章学協会国際連盟(FIAV)の公認団体である日本旗章学協会会長。北米旗章学協会、英国旗章学協会、オーストラリア旗章学協会、各会員。

国旗は国民の象徴

――『ポプラディア プラス 世界の国々』には、197か国すべての国旗と国章を掲載しています。国を表すとき国旗はよく使われますが、国章についてはあまり知りませんでした。

苅安 実は、日本は国章を持たないめずらしい国のひとつなんです。
ほとんどの国はその国を代表する紋章である国章を定めていて、公式な文書やパスポートの表紙などに使います。日本のパスポートには、法律で定められた国章ではありませんが、皇室の紋章に似た黄色い菊のマークが使われています。

『ポプラディア プラス 世界の国々』5巻 22~23ページ
▲『ポプラディア プラス 世界の国々』5巻 22~23ページ

苅安 国章は、ヨーロッパの古い国では特に、貴族や王族の家柄を示す伝統的な紋章がルーツになっています。国旗というのは、それに対して国民が自分たちを表す記号をもとうとして生みだしたものだとわたしは考えています。

――国章のほうが先にあったんですね。

苅安 たとえばスペインの場合、国章が国旗にも使われています。国章のような複雑な意匠が旗に入っていると、国民が書き写したりして自由に使うのは難しい 。
一方、はじめて三色旗を国旗にしたのがオランダです。オランダがスペインから独立するとき、力を借りたオラニエ公の家紋から3つの色をとって、三色旗をつくったんです。革命によって比較的早く国民国家と なったフランスも三色旗です。簡単な模様だから、だれでも使うことができる。シンプルな国旗は国民国家の象徴なんです。

(左)オランダの独立以前、スペイン領ネーデルラント時代の旗 /(右)オランダ独立当時の国旗(1581年制定)。オレンジ色の部分はのちに赤に変更
▲(左)オランダの独立以前、スペイン領ネーデルラント時代の旗 /(右)オランダ独立当時の国旗(1581年制定)。オレンジ色の部分はのちに赤に変更

(左)フランス革命以前のフランス王国国旗/(右)1794年に制定されたフランス国旗
▲(左)フランス革命以前のフランス王国国旗/(右)1794年に制定されたフランス国旗

――国旗はシンプルなことに意味があるんですね。

苅安 ただし、たとえばアフリカの国々は独立が遅かったので、もう単純な模様は先に使われてしまっています。だからななめの線で色を分けたり、いろいろ工夫しています。

国旗との出会い

――どんなきっかけで、国旗や国章に興味をもたれたんですか?

苅安 10歳のときですね。60年ほど前ということになります。社会科の授業で配られた『世界地図帳』の最後のページに世界地図が載っていて、地図の周りに当時の独立国の国旗が小さく並んでいたんです。きれいだなと思って、色鉛筆で書き写しました。
父がデザイナーだったこともあって、色の組み合わせや色そのものに興味があったんです。

旗にまつわるコレクションの数々
▲旗にまつわるコレクションの数々

苅安 見ているうちに、植民地の国々は地図には載っているのに国旗が載っていないことにも気づいたんです。当時はアフリカのほとんどの国がまだ独立していませんでした。図書館で調べても、どんな図鑑にも載っていないのを不思議に思いました。
15歳のときに東京オリンピックがあって、カラーになったテレビで、国旗がはためく様子がとてもカラフルで美しかったんです。子ども向けの雑誌も、各国の国旗や代表選手のエンブレムの特集をしていましたね。東京オリンピックは大きな転機だったと思います。

国旗の思い出を語る苅安望さん
▲国旗の思い出を語る苅安望さん

――国旗の美しさにひかれたのが最初のきっかけなんですね。

苅安 大きな出会いがあったのは、小学6年生のときに訪れた展示会です。ちょうどその1960年はアフリカの年といわれ、独立国が次々と誕生していました。その新しい国々の見たこともない国旗がずらっと展示されていたんです。国旗については人より詳しいと自負していましたが、やられたな、大人はすごいなと思いました(笑)。
展示会にその展示会を主催した団体の女性がいたので「弟子にしてください」とお願いして、国旗について疑問があるとそのかたに手紙で尋ねたりと交流が始まりました。

――すごい行動力です。

苅安 とにかく国旗について知りたかったんです。中学生になって、もっと調べるにはどうしたらいいかと彼女に尋ねると、洋書屋さんに行きなさいと。英語ならもっと詳しい本が出ている、せっかく学校で英語を習っているんだからと言われて。英語も地理も、国旗を知るために勉強してどんどん好きになりました。
国旗さえあれば、どんな小さな国のことも調べました。学校の授業では大きな国のことしか扱いませんから、中学高校のときは先生よりもわたしのほうが世界の地理歴史に詳しかったはずです(笑)。

書棚の上にも小旗がずらり
▲書棚の上にも小旗がずらり

――その後、進路はどのように選ばれたのでしょうか。

苅安 中学生のころは旗屋さんになって、旗に囲まれていたいと思っていました。しかしいざ進路を決めるころになると、旗屋さんの商売もなかなか大変だとわかってくる。
これだけ国旗のことを調べると、次は実際に行って見てみたい、となります。個人での海外旅行はまだ難しかったので、外国と取引をする商事会社を選びました。
採用が決まる最後の役員面接で、「きみの趣味は国旗研究とあるが、ではこの国の国旗がわかるかね」と次々と聞かれました。商事会社ですからみんな海外赴任経験があるわけです。まあ、そんな質問は軽いもんですよね(笑)。これが決め手になって採用されたんだろうと思っています。

旗章学と、国旗を学ぶ子どもたちへ

――お勤めのかたわら、日本旗章学協会を自ら立ち上げて研究を進めてこられたわけですが、旗章学とはどういう学問なんでしょうか。

苅安 国旗をはじめとする旗章にあらわれた色やデザイン、柄などがなにを表しているかを調べるのはもちろんですが、時間もさかのぼっていくんですね。その前の旗はどうだったのか、ジャンヌ・ダルクの旗は、チンギス・ハンの旗は、とたどっていきます。どんな生地でつくられていたのかなども調べます。研究者が世界に500人ほどいます。
旗をつける旗竿の先の飾りをフィニアルというんですが、そのフィニアルだけを研究している人もいるんですよ。

――研究の対象は旗だけではないんですよね。

苅安 国章などはもちろん、日本の家紋も研究対象です。都道府県や市町村はそれぞれ旗を持っていますが、かつてその地域を治めていた大名の家紋が、市町村の旗に残っていたりするんです。
しかし、2000年以降の平成の大合併で、市町村の数が大きく減り、歴史的な由来や個性を持った旗がずいぶん消えてしまいました。元の旗は引き継がないで、新しく、個性のない無機質な旗を作ってしまう例も多いです。研究者の間では、このままでは日本の旗のデザインはどんどんつまらないものになってしまう、という危機感があります。

――では、かつての苅安さんのように、今後国旗に興味をもって調べはじめる子どもたちに、一言アドバイスをお願いします。

苅安 これはどこの国旗か、子どもたちは覚えるのが大好きですよね。ポスターを貼ったりして一生懸命覚える子はいますが、197か国ならその分を覚えて、あとは忘れていくだけではもったいないですね。
国旗は国と同じで生きていて、生きているということは消えて新しいデザインになることもあります。終わりはないんです。国旗のデザインがどのように変わったかを調べると、いろいろなことが見えてきます。興味を維持していくことが大事なんです。
また、横縞で黒、赤、黄がドイツ、縦縞で黒、黄、赤がベルギー、と機械的に覚えるのではなくて、それぞれの色や模様がなにを意味しているのかを知って覚えてほしいですね。

――たとえば『ポプラディア プラス 世界の国々』では、各国の記事の最初に国旗があり、国旗の由来も書かれていますから……。

苅安 国旗の意味が記事のまとめになっているとも言えると思いますね。その国を表すのにこのデザインがいちばんだと、手間と時間をかけて作られているのが国旗と国章ですから。国旗と国章には、その国についての知識がつまっているんです。



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