昨年末ピュアフル文庫より刊行され、ファンの間では熱烈な支持を得ているショートショート
『風町通信』と姉妹編の
『木苺通信』(著/竹下文子)。
風町と木苺谷――架空の町での少し不思議な日常を描いたこの2作を歌手の手嶌葵さんが応援!
スタジオジブリ作品や坂元裕二氏脚本『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』『永い言い訳』などで主題歌・挿入歌を担い、その美しい声で作品をググっと魅力的にする唯一無二の存在である手嶌さん。この度「手嶌さん以上にこの作品の世界観にぴったりな方はいない!なんとか手嶌さんの帯コメントを!」と動いたポプラ社編集部と相思相愛となり、素晴らしいコメントをいただきました。
▲(上)『風町通信』(下)『木苺通信』 帯コメント
さらにお話を伺うにつれ、手嶌さんが「いつか本のお仕事がしたい」と思うほど大の読書家だということが判明。昔からお気に入りの絵本や童話を繰り返し読んできたそうで…。この2作品も「旅のおともに手に持って、一話ずつ読むのが本当に楽しい」ととても気に入ってくださり、なんとコメントだけにとどまらず、初めての朗読に挑戦していただくことに!
お忙しい合間を縫って演出・編集を担当してくださったのは、手嶌さんのお兄さんで映像作家の手嶌俊輔さん。装画の初見寧さんのイラストが可愛らしく動くアニメーションも使いながら、作品世界を尊重した丁寧な映像を作り上げてくださいました。
今回朗読に選ばれたのは
『木苺通信』より「焚き火においで」という一編。手嶌さんにぴったりの、心がぽかぽかする可愛らしい一編です。魅惑のウィスパーボイスで竹下さんの優しい物語世界を見事に表現してくださっています!
著者の竹下文子さんも
葵さんの声は静かな森に棲んでいる。
しんと冷たい夕暮れに、見覚えのある小道をたどって行けば、小さな家が見えてくる。
窓には温かな色の灯がともり、テーブルには読みかけの本。ストーブの上には湯気の立つスープの鍋。
振り向いて、ふんわりと花が咲くように微笑み、「おかえりなさい」と…。
その声が聞きたくて、人は森を訪れる。
と素敵なコメントを寄せられています。
一つの作品が縁を結び、たくさんの方の愛で作られた朗読PVです。
なにかと忙しい年度末。耳から目から癒される時間を自分自身にプレゼントしてみてはいかがでしょうか。
▲手嶌葵『木苺通信』朗読PV