吃音の悩みをもつ男子中学生を描いたYA小説
『僕は上手にしゃべれない』が、第1回「なかまちテラスティーンズ委員会大賞」に選ばれました。
なかまちテラスティーンズ委員会は、東京都小平市内の小学校・中学校・高校に通う10名あまりのみなさんが集まって結成された委員会です。小平市内の施設「なかまちテラス」にある小平市立仲町図書館で、読書にかかわる活動をしています。
その活動の一環として「いま10代の人たちに読んでもらいたい本」をテーマに、第1回「なかまちテラスティーンズ委員会大賞」の選考が行われ、大賞作として
『僕は上手にしゃべれない』が選出されました。
このほど、委員会の今年度最後の活動にあわせて、
『僕は上手にしゃべれない』著者・椎野直弥さんからの色紙とメッセージをお届けしました。メッセージの一部をご紹介します。
椎野直弥さんからのメッセージ(抜粋)
『僕は上手にしゃべれない』を大賞に選んでくれたこと、とてもうれしく思っています。児童書であるこの本の主な読者である小学生、中学生、高校生の皆さんに選んでもらったということで、また違う喜びがありました。本当にありがとうございます。
なかまちテラスティーンズ委員会の皆さんは、多くの人たちに図書館を利用してもらい、本を読んでもらうために活動をしていると聞きました。
僕も子供のときからいろいろな本を読んできましたが、物語の中には、そこに登場する人たちの喜び、悲しみ、苦しみが描かれています。
これは僕の考えですが、他人の感情に触れるというのは、人としてとても大事なことだと思います。なぜなら他人の感情にたくさん触れてきた人はきっと、他人の気持ちを想像できて、理解できる人になると思うからです。
そのために多くの人に本を読んでほしいなと思っていますが、なかなか行動には移せていません。なので、そのための活動をしている皆さんを、僕は尊敬します。
どうかこれからも、自分たちにできるペースで、活動を続けていってください。
▲委員会活動のようす
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『僕は上手にしゃべれない』とは
小学校の頃から吃音に悩んできた少年・柏崎悠太は「誰でも上手に声が出せるようになります」という部活勧誘チラシの言葉にひかれて放送部に入部します。多くの人との出会いを経て、成長していく悠太のすがたを描いたYA小説です。