作家紹介

椋鳩十先生 ( むくはとじゅう先生 )
椋鳩十先生

人間と動物のロマンを端正に
描きつづけてきた児童文学界の巨星

戦争で殺されなければならなかった飼い犬と、子どもとの心の交流を描いた『マヤの一生』、子グマを助けようと滝つぼにとびおりた母グマの勇気と愛情を描いた『月の輪グマ』、追っていた人間を助ける『片耳の大シカ』など、人間と動物のロマンを端正に描き、児童文学の興隆につくした。

その一方、母と子の20分読書運動をひろげ、おとなや先生にも読書のすばらしさ、楽しさを、あらためて普及する運動につくした。

生前は、子どもたちにも、年下の人たちにもやさしく声をかけ、気をつかい、しかも悠揚せまらぬ人柄で、周囲の人々をゆったりとした気分にさせ、いっそう先生に心酔する人々をふやした。

人間のひきおこす戦争の悲惨さ、空しさを訴えるとともに、自然を一方的に支配し、愚かにも破壊してしまう人間へのいきどおりを静かな語り口で告発した椋文学は、現代、環境破壊の危惧が増大するなか、いよいよ輝きをまし、今後も児童文学の柱として愛されることだろう。先生の遺志は椋鳩十児童文学賞として生かされ、次代をになう新人をはげましつづけている。

マヤの一生

マヤの一生
田代 三善/絵

月の輪グマ

月の輪グマ
吉崎 正巳/絵

片耳の大シカ

片耳の大シカ
武部 本一郎/絵

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